消痛御癒手(サ・ロス)

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通常のアミノ酸はL体だが、咒式で合成される異性体たるD体アラニンを含むデルモルフィンというペプチドは、モルヒネの1000倍の鎮痛作用がある。

通常、生物の体はLアミノ酸だけで構成されており、微生物や下等動物を起源にもつもの以外ではDアミノ酸は利用されないが、デルモルフィンはDアミノ酸で構成されるペプチドでありながら構造化学的性質はLペプチドと同等であるため、生物に対して本来は利用できないはずのDアミノ酸を利用させることが可能であり、Dアミノ酸導入によって本来の活性をより高めることで強力な鎮痛作用を発揮している。また、他のピオイド受容体よりもμ受容体に対して100倍もの高い選択性を示す。