爆換繁茂菌界圏(ベルフエ・ゴー)

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爆薬は、環状化合物にニトロ基が三つつくと成立する。
β-グルコース分子がグリコシド結合により重合化したセルロースと、α-グルコース分子、いわゆるブドウ糖が重合化したグリコーゲンへ、トリニトロセルロース爆薬のようにニトロ基をつければ、トリニトログルコースという爆薬を生成できうる。
生物の脂肪を加水分解してグリセリンと脂肪酸にし、生まれたグリセリンを硝酸エステル化すると、ニトログリセリンという爆薬になる。

真核生物である動植物は、体内に窒素固定作用をもたないため、ニトロ基が三つもある物質を作りだせないが、原核生物と古細菌の一部は窒素固定を可能にする。
この咒式によって生成された咒式共生細菌は、脂肪を加水分解したエネルギーを使って窒素固定を行い、グリセリンとグリコーゲンを硝酸エステル化する。
全身のグリコーゲンをトリニトログリコーゲンへ、脂肪をニトログリセリンへと変換し、肉体を爆弾に変える。

前もってこの咒式細菌を広域散布し、耳や鼻、眼や口の粘膜から吸いこませ、任意の方法で起爆させる。