魔杖剣
咒式を使うための装備。
近接武器としての性能も備えている。
一般的には剣の形状がもっとも多いが、剣の形をしていない物も含めて魔杖“剣”と総称されている。
咒弾
プランク密度を作るときの補助になるように、高い圧力で原子構造をゆがめさせて密度を増やした重元素の粒子を弾丸型のケースに封入した物。
高位の咒式であるほど咒式の発動によって発生する熱量が大きくなるため、大量の重元素粒子を封入しておく必要が生じる。
咒弾の中身は高密度物質であってもごく微量にであるため、咒弾の見かけ上の質量は通常の金属の塊と大差ない。
人工的に原子構造をゆがめさせた物質は非常に不安定であり、安定して保存が出来るのは第六階位の咒弾までである。
第七階位の咒式に使う高階位の咒弾は、白色矮星を構成する物質のように、高密度に縮退させた粒子を人工ダイヤモンドの板で封じ込めたものであるため極めて高価である。
このような重元素は自然界にも希少金属として存在しており、竜などは食物からヘム化された重元素を摂取して体内に溜め込むことで咒式を発動するさいに使用している。
刀身
元素粒子の通り道となるカーボンナノチューブの射出腺が無数に埋めこまれており、鍔元の制御機関から送りこまれる重元素粒子を宝珠の制御により空間に放出することによって位相空間を作り出す役目をしている。
材質
「デリビウム咒銀合金」「ガナサイト重咒合金」などの合金は、咒弾と同じく咒式の補助になるように、刀身の金属の中に高圧力で密度を高めた重元素を混ぜ込んだもの。
宝珠
波動関数の崩壊現象を制御するために「咒印組成式」「演算式」「具現化式」などを処理する演算装置の役目をしている。
また、特定の咒式をハードウエア的に演算処理する仕組みを備えている物も多く、高価な物になると他の咒式を無効化する干渉や特定の咒式を自動的に発動させることが出来る。
魔杖剣の一部としてだけでなく、単体で使用されることもある。
制御機関
咒弾から取り出した重元素を咒印組成式に従って位相空間を作り出すための空間への重元素の放出を制御する。
制御機関の接触端子
咒弾から重元素の粒子を取り出し機関部へと送りこむための部品。
これが汚れていると重元素の粒子をうまく取り出すことが出来ず、咒式の発動が失敗したり威力が半減したりするためこまめな清掃が欠かせない。
その他
個人識別装置がついている。
無線通信機能があり、発動した咒式を他人に受け渡したり、一つの咒印組成式を複数人で生成したりすることができる。